漫画の方も好きでした

前述の通り、2005BESTは「奇跡も語る者がいなければ」だったけど、これまた前述の通り、年末から軍師ブームが来ていて。その流れで、「封神演義」読んだんだけど。
やべぇ、早トチリしたかも。
面白すぎる―――、コレ。

封神演義(上) (講談社文庫)

封神演義(上) (講談社文庫)

軍師といえば、誰を思い浮かべますか?諸葛亮孔明?うん、妥当なところ。ほか軍師色々居れど、軍師の始祖といえばこの人。太公望 姜子牙なのである。彼が主人公の同名漫画がかつてジャンプで連載していて*右上がソレ、その基となっているのがこの安能務 著の小説。


読みだしたら、やめられない! 中国の大伝奇ロマン。
商から周へ、中国ではいま易姓革命が始まろうとしている。名君紂王は妖妃妲己を迎えて以来、まったくの昏君(バカ皇帝)と化した。妲己、彼女はじつは、千年の齢を経た女狐の化身だったのだ。―軍師太公望(姜子牙)を擁する西岐軍と商軍、そして仙人界の教派対立を巻き込んでの大殺戮戦。人妖術玄術が切り結び、宝貝(秘密兵器)が飛び交う、SFをしのぐ奇書。
これがもー、面白いのなんのって。
中国歴史の裏背景や登場する人物はある程度史実にに基づき、そこに大幅にミラクルアクションSF活劇?ドバーと加えたのがこの封神演義。月9ドラマとタイムリーなところでいうと、「西遊記」と同じく三大奇書に数えられる事も多いけど、実は誤りらしい。西遊記三国志水滸伝と並んで四大怪奇小説とはいわれてる様だけど。しかし何はなくともこの"まさしく”奇書、歴史SFファンタジー封神演義」は素晴らしかった。

必殺武器なんていわれてる宝貝(パオベエ)がほとんど投げつけるだけで、ダサい。とか、今、登場したばかりの人物が3行で死ぬのなんてざらだ。とか(だってトータル300人以上死ぬんだから)、その死ぬパターンが脳天かち割れて脳みそが飛び出すのがほとんど。とか、たまに文章がバカっぽい。とか、色々あるんだけど、それを抜かしても いや、それを含めて超絶面白いです。中巻位まで行くと流石に、最初の頃の「うわっ!やばい!」って新感覚や興奮はなくなるけど面白い。上中下・巻とサクサク、ダダダダダーッと読み終えちゃいましたもん。

基本的にグロいの駄目な人なんで、こんな殺戮物語到底無理だと思ったけど、慣れるね(笑)。

中巻辺りから、太公望は闡教の考えに支配されてしまうし、情けない。王虚宮の十二仙(というか燃燈道人)は汚いし(極悪非道)、善って何?って思ったちゃったりするんだけど、(それでもキャラクターは魅力的だ) 白鶴童子黒点虎に癒されてます。1番まともなのは黒点虎じゃないか?酷いのは、燃燈道人・女禍娘々・太公望。つまり正義側とされる方が酷いのだ。好きなのは陽任。強いのに本を読む事が好きで、戦いは嫌い(元文官だから)。この陽任、目から手が伸びていてその掌に目がついてるってのもスゴイけど。(そんな体に改造した仙人が酷い。) ちなみに1番強いのは陸圧か楊セン。


年末読み始めて、越して読んじゃったので、今年度No,1小説かなーと思っちゃったりしてます。次は水滸伝行こうかなー。