好きな要素が詰まった映画ってなかなかない。
イカした音楽満載の、素敵なボーイ・ミーツ・ガール映画。

ニックは元カノ・トリスが忘れられず、自作のミックスCDを彼女に送り続ける日々。しかしそれは常にゴミ箱行きで、トリスと同じ高校に通うノラは、軽いトリスを横目にそのCDを拾っては聴き、その音楽のフィーリングに見た事のないニックが気になってゆく。ある夜、ニックのバンドのライブで2人は出会う。ステージのニックに一目で惹かれるノラは、大学生のおニューの彼氏を連れたトリスに独りである事をからかわれ、思わずニックと付き合っていると言ってしまう。ニックがトリスの元カレと知らないノラは「5分だけ彼氏のフリをして!」とニックにキスをする。ニックのバンド仲間でゲイのトムらは、ニックには「トリスなんて最低な女の事はさっさと忘れろ!」、ノラには「君はイケてるよ!ニックを落とすんだ!」と両者にハッパをかける。彼らはノラの連れの泥酔したキャロラインの世話は任せろと、彼女をバンに乗せ、2人には今夜、NYのどこかで開催される人気バンド"フラフィ"のシークレットライブへ行けと言う。ニックの愛車"ユーゴ"に乗り込む2人だが、キャロラインが行方不明になったり、2人の仲を焼いたトリスが後を付けていたり、ニックはトリスに未練タラタラで、ノラのいけすかない元カレが現れたり、問題が次々に起こり……!?

音楽を通じて出逢った男女の一夜のラブストーリー。
思ったよりシンプルな、本当に王道な青春ラブストーリー。たった一夜が舞台という点では、同じマイケル・セラが主演の「スーパー・バッド」を思い出します。「スーパー・バッド」「JUNO」のマイケル・セラは相変わらずイケてない、ダサいシャイで奥手の男の子を演じていて、彼のバンド仲間がアーロン・ヨー(見た目が全く変わらない。いつまで高校生)だったりで、どんなローファイなインディ・ロックバンド?と思ったら、意外にヘビーつうか、ハードっつーか。流れる音楽は素敵。ニックとノラは音楽の趣味が抜群に合って恋に落ちる部分もある訳だけど。キラキラ淡い恋物語も、淋しくて思わず流されてしまう女子の感情とか、過去に流されてしまう男子の感情とかリアルで、凄く分かる。

ノラを演じたカット・デニングスはロドリゲスの新作で主演。どうやらローズ・マッゴーワンから主演の座どころか恋人の座も奪ったみたいで…?言われてみればマッゴーワンに顔立ちが似ている。



劇場でも観たお気に入り。「2」も楽しみ。