青い野を歩く (エクス・リブリス)

青い野を歩く (エクス・リブリス)

アイルランドの若手作家。確かに、多くを語らない登場人物の中に深遠なる物語が秘められているな、って印象でした。静謐な文章の流れの中で、一見何てことのない情景描写に違和感を感じる単語のチョイス、不思議なコントラストがいいです。
扱う題材自体は惹かれないんですけどね、

フルーツ・ハンター―果物をめぐる冒険とビジネス

フルーツ・ハンター―果物をめぐる冒険とビジネス

もう1冊読んだけど、こちらは難解だった…。2年寝かせたらまた違うかなー。

解けないパズルを暫く置いておくと不思議と解けるように、魅力を感じなかった本を何年後かに開くと楽しめたりする。違う視点がいつも欲しいです。
て訳でこれを読む。

文体練習

文体練習

3年に1回は読んでるね。
説明するまでもない同じ内容同じ出来事を99通りの文章で描いたフランスの名作です。

すぐれた書物というものは普通、豊かな内容を格調高い文体で表現したものと相場が決まっている。「乏しい内容」を「バラバラな文体」で書いた本など、いったい誰が読む気になるだろうか。ところがレーモン・クノーの『文体練習』は、まさにそのようなやり方で書かれた世にも珍しい本であり、しかもそれゆえにフランスでは広く愛されつづけているという、きわめて逆説的な書物である。

--- 訳者あとがきより