くどくどと思い出。小学校に市民館という施設が併設されていて。読書スペースなど幾つかの部屋があり、地区の催しが行われながらも、放課後は小学生達の溜まり場。緑の部屋と呼ばれるスペースを30分単位でレンタルでき、そこで「オズの魔法使い」を読むのが好きでした。20歳の子と話している時、「ドロシーが踵を鳴らすシーンで…」と言ったら知らないと言われショック。最近の子は携帯小説ばかり読むと嘆く批評を見掛けそれはそれでいいじゃないと思ったけど、弊害として行間が読めなくなるのは、こりゃてえへんだ由々しき事態だと。ぜんっぜん話が逸れた。オズの魔法使いは、かかしに脳みそ、ブリキに心臓、ライオンに勇気というシュールな世界が興味深くて惹かれたんだと思います。あと黒幕がハリボテに隠れてるというのにも子ども心に笑けた、「ださっ」。映画にも言えることで、コメディに限らずどこか笑える作品が好きだと実感している。「トゥモロー・ワールド」とか顕著。世界の終末を大スケールで真面目に描きながら、時々ナンダコレってシュールな映像ぶち込まれますもんね。また逸れた。
で、行き着く終着点と言えば? 
ドリュー・バリモアの監督第2弾企画が、オズの魔法使いの後日談「サレンダー・ドロシー」らしいですよ。(回りくどー) しかも脚本が、「主人公は僕だった」のザック・ヘルム。実現したら最高です。先日深夜に「マッド・ラブ」がやっていて観なかったけど、若いドリューが可愛かった。昔「チェンバー」で大泣きさせられたクリス・オドネルと、「シーズ・オール・ザット」「ラスト・サマー」と最高な青春映画に出てるマシュー・リラードなんていう気になるキャストの青春映画でした。音楽も っぽい。

ザック・ヘルム繋がりで。

彼もまた頭の中を覗いてみたいと思う人物*1感想はこちら。

冒頭にかかって、こちらもDVDを購入した作品。
劇場ぶりに、もう1度、鑑賞してみました。初めに鳴る音が素敵。音楽についてはこの辺。DVDなら細部に注目可能なのも利点。まず、ウィル・フェレル演じる主人公がダスティン・ホフマン演じる文学理論専門の教授に助けを求めるが門前払いされたところ、“小説における三人称の語り手の全能性”に興味を示したホフマンに受け入れられる描写としての、挟まれたドアをきゅいっと、ちょいとそっと押し開くフェレルがキュート。(そこ?)/ロケ地を考察出来るのもDVDならでは。ニューヨークが舞台と思い込んでいたところ、バスを降りたシーンで映ったDrury Lane Theatreに、ん?*2 舞台はシカゴなり。脚本のザック・ヘルムがシカゴ出身なんですね。/改めてベーカリーのオーナーを演じるマギー・ギレンホールもキュート。この作品での魅力は破格的。マギーもズーイー・デシャネルみたくなれるかと思ったけど(文系男子の味方、且つ洒落た女の子に人気)、もしくはキルスティン・ダンストに。なれなかったな。もう日本でいう寺島しのぶみたいな位置を目指せばいいと思うよ。←?

ザック・ヘルムは良い作家(脚本家ではなく敢えて)。観賞後はまるで、珠玉の短編の読後感。
特典での、ウィルの人間性も新鮮。共演者や監督が口を揃えて、彼はシャイで内向的で静かだと。こんな作品ばかり出てるのに。
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近頃作品がコケていて心配でしたが、最新作『The Other Guys』は全米で初登場1位を獲得した模様。

*1:脳内を描く脚本家は面白い人が多い。筆頭はモチ脳内を描かせたら右に出る者はいない、チャーリー・カウフマン(『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』『エターナル・サンシャイン』『脳内ニューヨーク』)。こないだまで下高井戸で脳内ニューヨークがかかってたのに行きそびれたー。

*2:大好きな探偵さん、ドルリー・レーン。エラリー・クイーンの小説に登場。