秋の夜長のベッドタイムストーリー

youmay2006-10-29

仕事が月末迄の締め切りでギリギリだと思ったら、ほとんどの映画館で上映終了してました。Gosh。品川プリンスシネマのプレミアムスクリーン(¥2500)で観たのは強烈なお奨め(ねだり?)があったからです。駅より徒歩2分とのこと、、20分かかりました。もー ほんとどーにかして、この方向音痴!


レディ・イン・ザ・ウォーター / 品川プリンスシネマ


子供騙しのおとぎ話、これが最高。元来ナイト・シャマランの作品はオチでそう来るかという所に着眼点を置くものだったと思うけど、本作はうってかわってオチなんて用意してありません。筋書き通りに物事が進む。期待を裏切るかの様な、全編通してあったかなお話。自分の娘達にベッドタイムストーリーをつくりたかったというのも頷ける。今までの作風を望む人は幻滅するかもだけど、実際賛否は真っ二つだと。獣達はB級作品ですか?と聞きたくなる代物で、ストーリー展開も馬鹿馬鹿しいって思っちゃうとこもある。それでも、面白いと同時にプチ感動。この温かさはすべて好きだ。愛すべき作品だよー ちょっと泣けちゃうぜ。その要素の多くを占めるのは、主演をポール・ジアマッティに据えたところ。『サイドウェイ』 いや、『アメリカン・スプレンダー』以降の彼の活躍を誰が予想できただろう。今や売れっ子です。愛すべきうだつのあがらないアパートの管理人を演じてます。随分昔から端役で目にしていて、『ビッグ・ライアー』から好きで、『アメリカン・スプレンダー』をスクリーンで観た時から「あれ?」と薄々感じてきていたけど、今回確信。こんな風体して、多くの監督が彼を主演の据え作品を作りたいというのに納得。確かに彼で映画を撮りたくなる、そういう魅力を持っていたのだった。 水の精を演じるのは、前作からナイト・シャマランのミューズとなったか、ブライス・ダラス・ハワード。人ではない中性的な役といえばティルダ・スウィントン、と思っていたけど、彼女も似合うね。ラース・フォン・トリアー監督の『ドッグ・ヴィル』の続編を降りたニコール・キッドマンの代わりに主演を担当。ちなみにロン・ハワード監督(アカデミー賞受賞監督)の娘。ナイト・シャマランは自身の作品に俳優として出演する事で有名だけど、今回はかなり重要な役割。兄妹の兄ですね。以前触れたスパイク・リーのくだりも台詞にまんま出て来て、あーここだったのかと納得。



 ポール・ジアマッティ