耳にした時、
UKバンドBLOC PARTYのドキュメンタリーかと勘違い、そうではなかった。プロットを聞いて、激しく楽しみになるも予定が合わず、DVD発売直後に勇んで買うのだった。仕掛け人は米人気コメディアンの
デイブ・シャペル。人種差別を主題としたブラックジョークで人気を博す。同じく人種差別ギャグをふんだんに練り込んだ抱腹絶倒ものコメディー、ブラック版『
オースティン・パワーズ』ともいえる『アンダーカバー・ブラザー』(
デニス・リチャーズがむちゃくちゃ魅力的
*1 )にも出演している。そんな彼は数々のHIP-HOPアーティストからも支持を受け(Qティップ、
モス・デフetc...)。ブルックリンの路地で大物アーティストを集めてシークレット・ライブやっちゃいました。ってのがこの企画。詳しい内容は、
公式サイト。 ただのドキュメンタリと侮る勿れ。監督は傑作『
エターナル・サンシャイン』の
ミシェル・ゴンドリー。パフォーマンスを見せるのは、
Kanye West、
Mos Def、Common、
Erykah Badu、Talib Kweli、
The Roots、
Lauryn Hill(The
Fugees)、
John Legend....。オールスター総出演の顔触れ。とにかく豪華。
カニエは冒頭の中退アルバムからの曲を披露で、やっぱいい〜と思ったり(04年なので丁度表舞台に登場した頃か?)、バドゥ姐さんやコモン兄さんは粋で格好良いす。てか、
MOS DEF かっこ良すぎ! 知ってたけど、鉄球が横からめり込んで来たぐらい衝撃
*2。カッコいい×5億で目まいして後ろに倒れ込んで後頭部、壁に直撃! 音も佇まいも然る事ながらやっぱりモスの詩は面白いというか興味深い。パフォーマンスもスマートで、深めに被ったハットに爽やか目なBDシャツ、お・サ・レ!何よりもライム飛ばしてるのが格好いいんですけどね。「このリリックで抹殺するぜ」とか的なリリックがあったけど、抹殺どころか瞬殺ですね。
生唾ものの面子で充分お腹いっぱいな上、ゴンドリーは舞台裏も面白く撮っているし、しかし主役はそこには持っていかないシャペルの手腕でかなりキワドイブラックジョークも笑えます。かっこいいし、笑えるし、考えさせられるし、大変だった。 音楽は世界を変えられる。行動を起こしたシャペルは凄いよ。何かを変えるためには、Action! 以上、必見。