youmay2007-08-11

サム祭真っさなかに生サム・リーて最高でしょ?ま、この為に観返していたんだけど。極度の忘れっぽ。3年振りの来日、舞台挨拶デシタ。よう分からんがもれなくARATA付き。開場ギリギリセーフに乗り込んで、柱に佇むと正面鼻の先の顔はARATAさんでした。生サム・リーについてはですね、彼を説明する時に「ピンポンの中国人留学生‥」というと、七・三の!と返されるので、違う!あれはあの映画だけ!と否定してきましたが、なんでやねん七・三分けヘアスタイルでした。白いVネックのTシャツでTATOOをチラ見せ。日本語と英語と広東語を織り交ぜて、Enjoy the movie!で締め。映画は好きといえど舞台挨拶というのは興味が湧かず初体験でした。普段そうミーハーぽくはないけどやっぱりサム・リーなのでちょびっと興奮。ずっと大好きな俳優が目の前にいるのは不思議な感覚でした。そういえばトニー・レオンも来ていたとか。ちなみに、サムはこのインタビューが興味深い。これとかこれ


ドッグ・バイト・ドッグ@新宿武蔵野館  公式サイト

―― 闘う狗として育てられた、非常な殺し屋 
―― 復讐の狗に変貌していく、凶暴な刑事  
絶望に満ちたこの世界 彼らは孤独しか知らなかった
生きるために何を捨て 何処へ向かうのか

カンボジア。人間同士の殺し合いを賭けとする闘技場。貧しさ故に子供さえも生きる為に仲間を殺す、そんな場所で育った為人を殺す事を全く厭わないエディソン・チャン。そう、今作の殺し屋はエディソン・チャン。たった10ドルで殺しを依頼され香港にやって来たエディソン*1 に同僚を殺され執拗な迄に追い詰める過去を背負った刑事、がサム・リー。舞台挨拶の時に「刑事役を演じたサム・リーさんです。」と紹介されると、えっ?と 鳩が豆鉄砲食らったような顔になる、警官とはまさか*2。絶対殺し屋の方だと睨んでいたのである。サムが演じる刑事も相当暴力的だけども。エディソンがかなり甘ーい類い稀な男前なのでサム・リーが悪役に見えてくる罠。エディソンよくこんな役を引き受けたなっていう残虐な殺人者。野獣のように誰彼構わず躊躇する事なくバッタバタと殺人を犯す。PG15指定から予想はしていたけど遥か超える、こんなに暴力的な映画、久し振りに観たよ、と記憶に定かでない。これでもかって程数々の凄惨な方法で人が死んでゆく。劇場で両耳塞いで片目で覗いていたのは何を隠そう自分です。この映画は何をしたいのだ?と問い詰めたくなった程、とラストが提示される迄は。サムも言っていたけれど、自分の環境に感謝せねば。生まれた場所に因っては成り得るのだ。激しい残虐な描写に拒絶を示しつつも思う事も。価値観は共通しないという根底から覆される怖さも。カンフーではないリアルなアクションも素晴らしい。そして、最後はそう来るかー、してやられたの驚きな展開。サム・リーの台湾金馬主演男優賞のノミニー分かる。残虐さでは敵わないけど全編通して、サムのが怖かったもの。熱演光ってました。

ところでカンボジアでのサム・リーは、ダルシム(C)スト2 に生き写しでした。

ダルシムサム・リー

いい意味で香港映画っぽくない作品でした。香港ノワールの新境地とか。

*1:冒頭はジェット・リーダニー・ザ・ドッグを彷彿

*2:今考えればジェネックス・コップもあるかあ。