youmay2008-07-13

ジェイン・オースティンの読書会 @下高井戸シネマ
やっぱり下高井戸はやってくれました。JUNOに続き、当たりが続く。

『読書は1人でするものだと思っている』と男性諸君を揶揄した劇中の台詞通りに思ってる、ジェイン・オースティンに惹かれない、そんな自分でもこの映画は面白かった。群像劇で、それぞれの話を巧く描いて(且つジェイン・オースティンの小説ともリンクさせ)、それぞれのキャラクターがこんなに魅力的な映画は久しぶり。

ジェイン・オースティンは人生の最大の解毒剤だ」とオースティンをまるで身近な人生の師のように敬愛している結婚歴6回、今は気楽な独り者のバーナデットは、愛犬の死を悲しむ友人のジョスリンを励まそうと、オースティンの読書会を企画する。資産家の娘で魅力的なジョスリンだが恋にはまるで興味がない。彼女の友人シルヴィアは結婚して20数年の夫から突然「他に好きな人ができた」と打ち明けられ、人生最大のトラブルに直面していた。バーナデットはオースティンの映画上映で出会った、価値観の合わない夫に急にフランス旅行を反故にされ涙するフランス語教師のプルーディーを読書会に誘う。そしてジョスリンはシルヴィアに新しい相手をと考え、声を掛けて来たSF好きで大学講師の年下の青年グリッグを招待する。1冊ずつリーダーを決めるのが、読書会のお約束。オースティンの長編小説は6冊、残る1人はシルヴィアの娘、恋多き同性愛者のアレグラだ。初対面でオースティンに独自の解釈を高飛車に垂れヒッピーを嫌うプルーディーとアレグラが衝突したり、唯一の男性グリッグはオースティン初体験でてんで的外れな意見ばかり。初回からこの読書会は前途多難な模様だ・・・・・。いまだ夫を忘れられないシルヴィア。ジョスリンに惹かれているのに彼女にシルヴィアを誘えと言われ困惑するグリッグ。シルヴィアの為にグリッグを連れてきたのにいつの間にやら彼に惹かれながらも素直になれないジョスリン。危険も顧みずアクティブなスポーツにのめり込み沢山の恋に落ちるが長続きしないアレグラ。フランス語教師なのに渡仏経験がない事にコンプレックスを持ち、夫との関係が冷めていく中で教え子にときめいていくプルーディー。それぞれが問題を抱えながら、各々の家で、時には海辺で、美味しいワインをあけて、尽きないおしゃべりが始まった。小説の登場人物に自分を重ねて動揺したり、ちょっとした言い合いになったり。まさかオースティンについて語ることで、彼女たちの人生が色づき、絡み合い、思わぬ結末にたどり着くとも知らずに……。

フレンチボブにクラシックなワンピース(しかしミニ)で20年代のココ・シャネルが好きなの。というフランス語教師のエミリー・ブラントが可愛すぎる。彼女を誘惑するケヴィン・ゼガーズも相変わらずセクシー・ボンバー。アレグラ役の子もカワイイし、マリア・ベロも魅力的。バーナデットやシルヴィアも髪型によって随分変わるなあどんどん魅力UP。少年みたいなグリッグもキュートだ。DVD買ってもいいかも。